MENU

技術情報

ブレーキに関する知識

ブレーキパッド編

耐フェード性とは?

耐フェード性とは「耐フェード性」とは(1)フェードが始まるポイント(温度)がいかに高いレベルに設定されているか。(2)フェードする前とフェードした時の摩擦係数の変化(落ち幅)がいかに少ないか。これによって評価されます。フェード現象というものはブレーキパッドの摩擦材に含まれる樹脂類がある一定の温度を越えると気化し始め、そこから発生するガスがパッドとローターの間に膜を作り(パッドとローターを引き離そうとする作用が発生する)摩擦係数が極端に低下してしまう現象の事を意味します。通常ノーマルパッドではフェードポイント(フェードが始まる温度)が300℃~350℃ぐらいに設定されているのに対し、スポーツパッドは400℃~700℃ぐらいになっています。(材質や用途によってフェードポイントは様々です)また、スポーツパッドはフェード率(フェードする前とフェードした時の摩擦係数の変化を表す数値、フェードする前の摩擦係数を100%としてフェードした時の摩擦係数が何%になっているかを表すもの)を極力高めており、たとえフェードが始まったとしてもある一定の摩擦係数をキープするような設定になっています。通常ノーマルパッドではフェード率が40~50%に対し、スポーツパッドは60~80%ぐらいに設定されおり、フェードした時でもノーマルパッドのフェード前と同レベルの摩擦係数を維持するような造りになっています。フェードポイントやフェード率を高める為、私どもスポーツパッドメーカーは使用する樹脂類の成分やその含有量、又その他繊維質の材料の研究・開発に日々努力し続けております。