技術情報
ブレーキに関する知識
ディスクローター編
ブレーキローターのアタリ付けについて
■ストリートのみ使用の場合
組合わせるパッドや走行道路によっても異なりますが、一般道で大体300~1,000Kmほど必要になります。その間、急制動、急ハンドルなど急の付く運転は避けて下さい。また無理矢理、温度を上げるような走行もお控え下さい(ローターを歪める原因となります)。つまり、ごく普通の『安全運転』で走行頂ければ、ストリートでのあたり付けは完了致します。
■サーキットで使用する場合
新品のパッドやローターで、いきなりサーキットで全開使用すると急激な温度変化でローターにひずみやクラックが発生しやすくなります。そして、この歪みがジャダーの原因となります。新品ローターを初めてサーキットで使用する場合、最初の5分間は全開時の50%ぐらいの踏力でブレーキングを行ないながら走行し、一旦ピットイン。最低5分間くらいの冷却時間を空けて、その後10分間は70~80%の踏力でブレーキングを行なうよう心がけて走行し、再度ピットイン。もう一度10分間の冷却時間を空けて、次は80%から徐々に100%に近づけるブレーキングを行なうようにして頂ければ、サーキットでのあたり付けは完了致します。あたり付け完了後も十分なクーリングを行って下さい。クーリングを怠るとヒートスポットが出来る原因となります。
■イメージとしては・・・
「パッドの成分をローターに徐々に乗せる」イメージで、走行距離を重ねて下さい。
中古ローターに新品パッドを装着した場合は直前に使用していたパッドの成分がローター表面に付着しています。この古いパッドの成分を一度落とす必要がありますので、研磨を行わない場合は、パッドのあたりが付くまでい時間が掛かることがあります。また、組み合わせるパッドとローターによっては、アタリが付くまでジャダーが出る場合があります。