技術情報
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パッド・ローターのアタリ付け方法について
ストリートのみ使用の場合
組合わせるパッドや走行道路によっても異なりますが、一般道で大体300~1,000Kmほど必要になります。その間、急制動、急ハンドルなど急の付く運転は避けて下さい。また無理矢理、温度を上げるような走行もお控え下さい(ローターを歪める原因となります)。つまり、ごく普通の『安全運転』で走行頂ければ、ストリートでのアタリ付けは完了致します。
サーキットで使用する場合
新品のパッドやローターで、いきなりサーキットで全開使用すると急激な温度変化でローターにひずみやクラックが発生しやすくなります。そして、この歪みがジャダーの原因となります。新品ローターを初めてサーキットで使用する場合、最初の5分間は全開時の50%ぐらいの踏力でブレーキングを行ないながら走行し、一旦ピットイン。最低5分間くらいの冷却時間を空けて、その後10分間は70~80%の踏力でブレーキングを行なうよう心がけて走行し、再度ピットイン。もう一度10分間の冷却時間を空けて、次は80%から徐々に100%に近づけるブレーキングを行なうようにして頂ければ、サーキットでのアタリ付けは完了致します。アタリ付け完了後も十分なクーリングを行って下さい。クーリングを怠るとヒートスポットが出来る原因となります。
イメージとしては・・・
「パッドの成分をローターに徐々に乗せる」イメージで、走行距離を重ねて下さい。
中古ローターに新品パッドを装着した場合は直前に使用していたパッドの成分がローター表面に付着しています。この古いパッドの成分を一度落とす必要がありますので、研磨を行わない場合は、パッドのアタリが付くまで時間が掛かることがあります。また、組み合わせるパッドとローターによっては、アタリが付くまでジャダーが出る場合があります。
2ピースローターのアタリ付け方法
2ピースローターの使用におきましては最初のアタリ付け作業が大変重要です。
特にサーキット走行を予定されているお客様につきましては、アタリ付けの状態によって本来の制動力を発揮できないばかりか、ジャダーや歪みなどのトラブルを招く可能性もございます。
以下の弊社推奨のアタリ付け方法をご参考の上、お取り扱いいただけますようお願い申し上げます。
- 車速120→80kmのやや強めのブレーキングを40回程度連続して行う
- 途中ジャダーが出ることがありますが、アタリが付くにつれて減少致します
- 最後にクーリング走行を行い、ローターの温度を100℃以下にまで下げる
- パッド摩擦材の表面が厚み1mm幅程度に白く焼けていることを確認
- ローター表面を観察し、全面にパッドが当たっていること、ヒートスポットなど斑点模様がないこと、パッド摩擦材の異常な付着がないことを確認。
以上にてアタリ付け作業は完了です
◆R35 GT-Rの場合上記2の工程で、車載モニターをブレーキングGの画面にセットし、0.5~0.6Gのブレーキングを行うようにすると便利です
※上記推奨方法はあくまで弊社製ディスクパッド(サーキット走行対応品)又は純正パッドの使用を想定したものです。
他社メーカーのパッドをお使いの場合はあてはまらないケースもございますので、ご使用のパッドメーカーにお問い合わせ下さい。